14 Mar 2015

日本文学の催し


この冬の間に、日本の20世紀文学をテーマとした三つの催しに行きました。
 これらの催しは、国際児童図書館で行われました。 最初の催しは、日本の童話に添えられた挿絵の展示会でした。  展示されていた挿絵は、日本民話と宮沢賢治の童話をロシア語に訳した本のために描かれたものです。   作者は、ダリア・ギュウルソイというロシアの女性画家です。
その挿絵は私に感銘を与えました。それは、 童話の雰囲気をよく伝えていました。
これは、宮沢賢治の童話の挿絵です:


宮沢賢治の『 どんぐりと山猫



宮沢賢治の『雪渡り』

宮沢賢治の『ひかりの素足』


宮沢賢治の 『猫の事務所 』

宮沢賢治の 『猫の事務所』

宮沢賢治の『虔十公園林』

私はその挿絵を見て宮沢賢治の童話を読みたくなりました。そして、彼の作品を読みました。
私はカテリーナ・リャボフが訳した宮沢賢治の童話を読みました。彼女はダリア・ギュウルソイの姉です。一ヶ月後、私は彼女と直接会う機会を得ることができました。 それは講演会でした。 宮沢賢治の作品が講演会のテーマでした。



カテリーナさんは宮沢賢治について語り、彼女が訳したおとぎ話の抜粋を朗読しました。 




 

また、『注文の多い料理店』を原作としたアニメも上映されました。



 
   その講演で、カテリーナさんは自分の訳した本だけでなく、別の訳者による訳も紹介しました。
 その本で ジョズトヴォ風のロシアの民俗様式で描かれた挿絵を見て驚きました。

面白いデザインですね。
この本の序文には、 「宮沢賢治の童話「十力の金剛石」で表現された日本的な思想とロシアの民芸が調和・結合し、互いを保管している」と書かれていました。
 

3.
3番目の催しは、関西大学の近藤昌夫先生による20世紀の日本文学をテーマとした講演でした。
私たちは現代文学と20-21世紀初頭の文学についても学びました。角田 光代、中島 杏子、万城目学 、 西加奈子などの作品が取り上げられていました。
日本にロシア文学を紹介した二葉亭 四迷についても話されました。ところで、二葉亭 四迷は、 約8ヶ月サンクト・ペテルブルクに滞在したことがあります。
彼が訳したイワン・ツルゲーネフの「あいびき」 は当時の日本の作家たちに影響を与えました。日本の作家たちは、ロシア文学での自然描写の方法に感銘を受けました (例えば、 國木田 獨歩)。
このロシア文学で描かれた自然のイメージは、日本文学において重要な役割を果たすことになる「郊外」という概念の形成に寄与しました。


この講演のおかげで 日本文学の世界に向かい合うこととなり、また、ロシアと日本文学の関わりについて、今までよりも深く知ることになりました。

文化は素晴らしい特性を持っています。
文化は、国家間の違いを反映し、同時にその違いを克服することに役立ちます。

異なる文化は私たちに新たな認識をもたらし、お互いの関心を高めるものです。

 ロシア文学のおかげで、日本でもロシア人のよいイメージが形づくられるようになりました。 血なまぐさい戦争もありましたが、この絆を破ることはできませんでした。




No comments:

Post a Comment